2024/03/19 10:39

こんにちは!
THE MIDFLOW coffee roast オーナーロースターの益岡悠介です。

THE MIDFLOW coffee roastは「ファインロブスタ」を主軸においた自家焙煎コーヒーショップです。
ファインロブスタというのは、コーヒー豆の品種であるロブスタ種の中でCQIというコーヒー豆を評価する世界公式スコア(点数)で80点以上を取っているものをいいます。僕は、2019年に初めてこの「ファインロブスタ」を生産しているベトナムはバオロクのFuture Coffee Farmを訪れたときから、このコーヒー豆が大好きになりました。このコーヒー豆の生産者であるToi Nguyenさんのことは、本当に心からリスペクトしています。

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Toiさんと話すときは、Google翻訳を使ってお話しします。

先日取材をしていただいたカフェ・コーヒー専門誌「CafeRes2024冬/春号」でのインタビューの中で、「ロブスタ種をお店作りの中心に置くことに不安や心配はありませんでしたか?」というものがありました。僕の回答はこういうものでした。

「そんなこと考えもしなかった。」

そもそも、僕は「ファインロブスタは売れるであろう。」というビジネス的な視点からTHE MIDFLOW coffee roastという僕のお店を作っていません。むしろ、Future Coffee Farmを経営するToiさんや、Toiさんのコーヒー豆を見つけてきた輸入元である8coffee(兵庫県宝塚)の社長・ハチさんに憧れの気持ちを持ち「ファインロブスタを扱わせて欲しい」という気持ちと、僕自身も独立して一人の経営者として成長していきたいという気持ちが交わって、THE MIDFLOW coffee roastというお店を起業・開業させたのです。

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ただし、Toiさんが心血を注ぎ生産し、ハチさんがたくさんの苦労を重ねながら、日本初輸入を成功させた「ファインロブスタ」を主軸にお店作りをするのには当然プレッシャーになりました。当たり前のことだけれど、彼らの顔に泥を塗るようなことをしてはならないからです。僕自身が、僕のお店で提供することによってファインロブスタに「悪い評判」が立ってしまったら・・・そう思うと、とても怖かった。

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Toiさんとハチさんと。ベトナムToiさんの自宅・執務室にて。

だから、僕は開業に先立って、ベトナムはバンメトートにあるコーヒー研究所兼教育機関に3日間と半日のコーヒー研修に出かけました。その教育機関はSCA(スペシャルティ・コーヒー・アソシエイション)から正式認定されたトレーナーがいるベトナムで唯一の機関でした。


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焙煎データを取りながら、知識と技術を習得していきました。

そこで一日10時間を超える授業と焙煎トレーニングを行いました。焙煎しては試飲をし、焙煎しては試飲をし、を繰り返し、コーヒーを1日に2リットル近くは飲んだと思います。カフェイン過多になってしまって、途中ぶっ倒れてしまったくらいでした。


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カフェインとり過ぎは注意!(笑)

そのときのことは、過去のnoteに書いてあるので、ご参照いただければ幸いです。

日本にもコーヒーの研修をしてくれる機関はいくつもあるのに、なぜ、ベトナムでコーヒートレーニングを行ったのか?その理由も「ファインロブスタ」にあります。数年前までは、日本ではファインロブスタは有名ではなかったし、むしろ、ロブスタといえばアラビカ種に比べて劣悪なコーヒー豆であるという偏見のもと多くの人は見向きもしませんでした。だから、ロブスタに関することに詳しい人は、日本には少なかったのです。実際にインターネットで調べてもほとんど出てこなかった。その一方で、ベトナムはロブスタの本場。コーヒー生産量の世界第二位を誇るベトナムにおいて、8割はロブスタの生産なのです。そうであるならば、その本場に行って学ぶのが一番だと思いました。そして、それは結果的に、とてもよかったことだと思います。

どんなものでも大切なのは「基礎・基本」である。インターネットを見る限り(僕が見る限り)、焙煎を教えてくれる動画や文章はあるけれど、意図的なのかはわからないけれど、やはり「一番大事なところ」は語られてないように思います。どんなものでもアクセス数を稼ぎたいだろうから「派手なところ」ばかりがフォーカスされてしまう。けれど、本当に大切なのは本当に「地味」なことの積み重ねなのです。僕は、ベトナムのコーヒー研究所のスパルタ教育に、本当に感謝しています。派手な部分は、あくまで「枝葉」に過ぎません。本当に大事なものは「幹」であって、それは本当に地味なことなのです。そのことによって、基礎基本が理解できて、日々しっかりと「正しい努力」が積み重ねることができるのです。

それから、僕のお店の心臓部と言えば、もちろん「コーヒー焙煎機」のことを紹介したいと思います。このコーヒー焙煎機もメイド・イン・ベトナムのものを使っています。2024年3月現在で、日本ではまだ3機しかありません。輸入元8coffeeさん。友達の大阪のコーヒー焙煎所N2珈琲中毒制作所さんと、当店THE MIDFLOW coffee roastだけ。

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OPP coffee roaster 真鍮ゴールドがとても美しい

OPP coffee roasterという焙煎機は、釜が厚く、蓄熱性が高いので、肉厚であるファインロブスタにもしっかり火を入れることができ、ファインロブの魅力を100%引き出せるマシンです。

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写真の通り、OPPはMACとの接続もできるので、焙煎レシピ(プロファイル)の確認も出来るので客観的なデータを蓄積することができます。
焙煎の最も重要なことは「再現性」「継続性」だと考えます。いつも同じクオリティでお客様に提供するということです。

天候、気温、湿度、室内温度、珈琲生豆自体の水分量など、焙煎における「変数」は多いので、焙煎はとても難しい作業。ただし、OPP roasterは、焙煎士の努力にしっかり応えてくれるマシンだと思います。努力のしがいのあるマシンであり、焙煎を追求するのがとても楽しいマシンであることは間違いがないし、それでいて超高品質の自家焙煎コーヒー豆が生産できます。

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最高のコーヒー豆とコーヒー焙煎機にで、大好きなコーヒーの焙煎を追求できるのは、本当に幸せなことだと思っている。これからも、ますます美味しいコーヒーの焙煎を追求して、Toiさんのコーヒー豆を世に知らめたいと思っている。「どうせロブスタ」なんて、絶対に言わせない。

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しっかりと火が入り、ふっくらふくらんだコーヒー豆。おいしそう!!

ここで、ちょっとお知らせを書かせてください。

当店には多くの同業の方が来てくださいますが、このマシンにご興味を持ってくださる方が多く嬉しいです。このたび、このマシンのご購入に関して、具体的なご案内ができるようになりました。焙煎機のご購入希望の方で、OPPにご興味がある方がおられましたら、店頭でお声がけください。詳しいことをお伝えさせていただきます。

ご購入希望の方に限り、有料にはなりますが当店にて実際にコーヒー豆の焙煎をご体験いただけます。ご予約制となりますので、ご興味を持っていただけたお客様は、当店のオンラインショップの「お問い合わせ」からご連絡ください。折り返し、ご連絡させていただきます。

OPP roaster 超おすすめです。
よろしければ、ぜひ。